本堂の前に「ふれ愛観音」が安置されています。
このふれ愛観音は最後の仏師と言われた西村公朝師が清水寺・延暦寺・鎌倉長谷寺など全国約六十ヶ寺のためにつくられたもののひとつです。
西村公朝師がふれ愛観音をつくられた経緯は、ある全盲の女性がぜひ触ってみたかったもの・・・それが仏像でした。
このとき理解をしめした西村公朝師が彼女を京都・仁和寺に招待し、案内した仏像が国宝・阿弥陀如来!彼女は阿弥陀様の足、手、頬に触れ、阿弥陀様の両手をジッと握ったまま「安心する・・・とても身近な気がします」と語りました。
彼女との出会いがきっかけとなって西村公朝師はふれ愛観音をつくり始めました。
仏に触れることは仏から愛を受けるだけでなく、仏に愛をかたむけるということ。
ぜひ手で触れて仏を身近に感じていただければと願っています。
ご真言は、「おん、あろりきゃ、そわか」(三回)